台湾の理学療法士・作業療法士に日本の理学療法士が研修・臨床指導!
2016/06/21
台湾の大手医療法人と交流を持つオヤミルでは、台湾と理学療法士を繋ぐ機能も担っている。
今回は、日本の経験豊富な理学療法士が、日本のリハビリテーションと介護保険の現状、そして地域包括ケアシステムについて台湾で講演・研修を行い、併せて臨床指導も行った。
台湾の医療法人と共同で開催したこのイベントには、現地の理学療法士・作業療法士・看護師・ケアワーカー総勢200名が集まってくれた。
日本のリハビリテーションの良さとは何なのか。そして課題は何なのか。
現地の学生も含む理学療法士・作業療法士が熱心に耳を傾ける。
2018年に介護保険構築を目指している台湾にとっては、日本の介護モデルを手本にしようとしている。日本でも地域包括ケア自体は、まだ定義がはっきりしていない部分もあるが、地域を巻き込んでケアするという方針は日本も台湾も変わりはない。
台湾は高齢化率が12~13%で、そろそろ介護のことを真剣に考えなければならない時期に差し掛かっているそうだ。
今回は、講演・研修の前日に、病院内で患者さんの身体をアセスメントし、運動療法を行った。
脳卒中片麻痺の教員の方で、もう一度教壇に立ちたいという目標を持っている女性だ。
さすがは経験豊富な日本の理学療法士。
すぐに根本の原因を突き止め、適切な運動療法のアドバイスを行った。
15分程度の運動療法を行うだけで歩き方が素人目でも分かるように変化し、現地のドクターから、驚きの声が。
その後、講演・研修で、その動画を流したところ、次々と聴衆が挙手し質問があがった。
「どうやって原因を突き止めるのか」
「それは経験に基づくものなのか」
「日本の理学療法士全員ができることなのか」
といった質問から専門的な質問まで様々だった。
地域包括ケアシステムに関しても講演終了後に、かなり多くの方から質問があった。
その際に現地の理学療法士とお話したのだが、非常に興味深い内容であった。
「日本の理学療法士・作業療法士は、そのほとんどが病院で勤めていると聞く。もちろんそれも大切だが、私たちは日本を見習って、地域に関する意識が非常に高い。理学療法士・作業療法士の数が少ないが、その数の少なさが逆に個人の意識範囲の広さと学術的なアプローチを可能にしている。日本の理学療法士・作業療法士には臨床数では劣るが、俯瞰的視野では負ける気がしない」
というご意見だ。
確かに、台湾の理学療法士・作業療法士のステータスはまだそれほど高くはないものの、ドクターと同等レベルの知識を有している人が多い。台湾大学(日本でいう東京大学)出身の理学療法士・作業療法士も多数存在し、学術的なアプローチでは非常に質が高いことで有名だ。
それに加え、地域に根ざしたリハビリテーションを既に模索し始めている。
私は少しいじわるな質問をしてみた。
「でも、まずは医療リハビリテーションを推進していくべきではないのか?」と。
すると、
「はい。そう思います。ただ、だからといって地域を無視する論理にはならないかと」
と現地の理学療法士。
特段台湾でも地域で何かモデルがあるわけではないが、この意識は必要だと感じる。
東南アジア(タイなど)でも、むしろ日本よりCBRが活発であり、保険制度の恩恵と弊害を強く感じる。
日本でも本当に必要な人に必要な時に、皆さんの知見が届いているかを再考しなければならいかもしれない。
今回オヤミルにご同行いただいた理学療法士はキャリア20年以上のベテランだ。
台湾だけでなく日本の介護や地域モデルを参考にする国々は増えていくだろう。
その時に、またオヤミルメンバーの出番が必ず来ると信じている。
日本の医療・介護・地域モデルを確立する専門職は、世界のリーダーになれる可能性も秘めているのだ。
今回は、日本の経験豊富な理学療法士が、日本のリハビリテーションと介護保険の現状、そして地域包括ケアシステムについて台湾で講演・研修を行い、併せて臨床指導も行った。
台湾の医療法人と共同で開催したこのイベントには、現地の理学療法士・作業療法士・看護師・ケアワーカー総勢200名が集まってくれた。
日本のリハビリテーションの良さとは何なのか。そして課題は何なのか。
現地の学生も含む理学療法士・作業療法士が熱心に耳を傾ける。
2018年に介護保険構築を目指している台湾にとっては、日本の介護モデルを手本にしようとしている。日本でも地域包括ケア自体は、まだ定義がはっきりしていない部分もあるが、地域を巻き込んでケアするという方針は日本も台湾も変わりはない。
台湾は高齢化率が12~13%で、そろそろ介護のことを真剣に考えなければならない時期に差し掛かっているそうだ。
今回は、講演・研修の前日に、病院内で患者さんの身体をアセスメントし、運動療法を行った。
脳卒中片麻痺の教員の方で、もう一度教壇に立ちたいという目標を持っている女性だ。
さすがは経験豊富な日本の理学療法士。
すぐに根本の原因を突き止め、適切な運動療法のアドバイスを行った。
15分程度の運動療法を行うだけで歩き方が素人目でも分かるように変化し、現地のドクターから、驚きの声が。
その後、講演・研修で、その動画を流したところ、次々と聴衆が挙手し質問があがった。
「どうやって原因を突き止めるのか」
「それは経験に基づくものなのか」
「日本の理学療法士全員ができることなのか」
といった質問から専門的な質問まで様々だった。
地域包括ケアシステムに関しても講演終了後に、かなり多くの方から質問があった。
その際に現地の理学療法士とお話したのだが、非常に興味深い内容であった。
「日本の理学療法士・作業療法士は、そのほとんどが病院で勤めていると聞く。もちろんそれも大切だが、私たちは日本を見習って、地域に関する意識が非常に高い。理学療法士・作業療法士の数が少ないが、その数の少なさが逆に個人の意識範囲の広さと学術的なアプローチを可能にしている。日本の理学療法士・作業療法士には臨床数では劣るが、俯瞰的視野では負ける気がしない」
というご意見だ。
確かに、台湾の理学療法士・作業療法士のステータスはまだそれほど高くはないものの、ドクターと同等レベルの知識を有している人が多い。台湾大学(日本でいう東京大学)出身の理学療法士・作業療法士も多数存在し、学術的なアプローチでは非常に質が高いことで有名だ。
それに加え、地域に根ざしたリハビリテーションを既に模索し始めている。
私は少しいじわるな質問をしてみた。
「でも、まずは医療リハビリテーションを推進していくべきではないのか?」と。
すると、
「はい。そう思います。ただ、だからといって地域を無視する論理にはならないかと」
と現地の理学療法士。
特段台湾でも地域で何かモデルがあるわけではないが、この意識は必要だと感じる。
東南アジア(タイなど)でも、むしろ日本よりCBRが活発であり、保険制度の恩恵と弊害を強く感じる。
日本でも本当に必要な人に必要な時に、皆さんの知見が届いているかを再考しなければならいかもしれない。
今回オヤミルにご同行いただいた理学療法士はキャリア20年以上のベテランだ。
台湾だけでなく日本の介護や地域モデルを参考にする国々は増えていくだろう。
その時に、またオヤミルメンバーの出番が必ず来ると信じている。
日本の医療・介護・地域モデルを確立する専門職は、世界のリーダーになれる可能性も秘めているのだ。