オヤミルはデータの「見える化」に力を入れ、より根拠のある、
説得力のある仕事を創り出していくべく取り組んでいます。
そのためシステムエンジニアは我が社の肝です。
新しい仕事の企画で我が社のエンジニア梅岡がこだわったこと。
「AI(人工知能)ができないもの、ヒトだからこそできるものを打ち出していきたい」
テクノロジーの現状を知りながら、
人一倍人間味に溢れ、リハビリ職に熱い想いを持っている彼だからこその言葉だと思います。
そう、AIにはできない何かを私たちはできる(と私は信じている)。
でも、逆に言えば私たちがAIとの比較対象となり、差別化を意識しなければいけない時がきているのかと、はっとさせられました。
リハビリとAIの融合
オックスフォード大学でAIなどの研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授の論文「雇用の未来」http://www.oxfordmartin.ox.ac.uk/downloads/academic/The_Future_of_Employment.pdf
これを数年前に読んだとき、リハビリ職は残る職業に選出されていたことに安堵した記憶があります。
研究者からみても、私たちの仕事はヒトにしかできないものである。
しかし間違いなく、AIは私たちリハビリ職へ影響をもたらすものとなります。
電子カルテがそうであるように、仕事の一部がAIに置き換えられることになり得るわけです。
その時に、AIを使いこなせる技術がリハビリ技術と直結し、
AIを使える人、使えない人で二極化が進んでいくかもしれません。
16、17世紀からじわじわと進んでいた機械化の波が18世紀には産業革命となり
社会構造を変えたように、
IT化が進んでいるこの時代の流れには抗えないのでしょう。
将来的に、IoT(Internet of thing)を利用して患者データを自動更新し、
リハビリのプログラムを作成するくらいは、AIでもできてしまうようになるかもしれない。
人肌の温度のロボットが、ぬくもりを提供できるようになってきています。
それ以上の何かを私たちは提供しているでしょうか。
それ以外の何を私たちはできるのでしょうか。
私の好きな映画の一つ、2013年公開映画「HER-世界で一つの彼女」では、
主人公セオドアがAIに恋をします。
(今後見たい人のために、あらすじにとどめておきますね)
彼女はサマンサといい、体を持たず、声でしかセオドアと接することができませんが、
コンピューター上の情報や、セオドアの声色から彼の性格や調子を的確に推測し、
彼が喜ぶような反応をします。
セオドアの好みも分かるのでそれに適応していきます。
サマンサは学習能力があるので成長していく一方、
セオドアは悩んだり葛藤したりして停滞することもありますが、サマンサには理解ができません。
でもヒトは、そうやって生まれて社会と接するようになり、
様々な葛藤を抱えながら乗り越え、成長していくからこそ、
強く、優しくなれるのだとこの映画を見て思いました。
こんな研究者もいます。
ヒトが興味や好奇心を持ち続ける限り、ヒトの仕事はなくならない。
私たちは日々患者さんと接する中で、「よりよいリハビリを」追求します。
様々なジレンマを抱え、失敗と成功を繰り返しながら、
その人生に、大なり小なり、リハビリはどのような価値をもたらせるのかを考えます。
だからこそ、
そのヒトの疾患、家庭環境、仕事、心身機能、その人自身を知りたいと思います。
だから私たちの仕事はAIにはできないのかもしれません。
この仕事を私は誇りに思いますし、この仕事を少しでも世に広めて、
多くの人に身近なものとなってもらいたい。
オヤミルも、世の中に求められるサービスを創るべく、時代の流れを見据え、
悩みながらも、私たちだからこそできることを模索しています。